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金星探査機「あかつき」、金星周回軌道への投入に失敗…!
現在、探査機は三軸制御を取り戻して、テレメトリのデータも受信できたようですが、それによると逆噴射を始めた直後に機体が1回転以上してしまうほどの大きな姿勢の乱れが発生したようで、その直後にセーフホールドに入り、噴射も止まってしまったようです。結果として減速が足りず、金星の重力圏から再び離脱してしまったというわけです。
現在の「あかつき」は、金星軌道のやや内側を通る太陽周回軌道に乗っており、金星から離れつつあります。このまま太陽の周りを周回し続けて再び金星と会合できるのが6年後。その時に再び金星周回軌道への投入に挑むことになりました。
姿勢を乱した時、「あかつき」に何が起きていたのかが問題になりますね。せめて軌道投入用エンジンがまだ健全であればいいのですが。さもなければ6年後の再投入は絶望でしょう。
6年後となると「あかつき」のことよりも自分の歳の方が気になるなぁ(笑)
JAXA|金星探査機「あかつき」の金星周回軌道投入結果について (PDF:161KB)
金星探査機「あかつき」 メーンエンジンに異常の可能性 (1/2ページ) - MSN産経ニュース
12/8 20:30のあかつき記者会見 - togetter
【レポート】金星探査機「あかつき」続報 - エンジン噴射中に1回転していたことが判明 | エンタープライズ | マイコミジャーナル -
金星探査機「あかつき」。いきなりセーフホールドモードへ…。これは探査機に何らかの異常が発生すると、探査機が自律的に移行するモードです。機体をゆっくりスピンさせることで姿勢を安定させ、最低でも太陽電池パドルに太陽光が当たる状態を維持します。緊急時の自己保護モードというわけですね。
「あかつき」は減速噴射を行うことで金星周回軌道に乗るわけですが、この直後に地球から見て金星の向こう側に入るために一時的に通信不可となります。この通信不可帯を抜けてから通信が回復するまで、想定よりもずいぶん時間がかかりました。結局、当初予定していた中利得アンテナではなく、低利得アンテナによって通信を回復。ほどなく、探査機がセーフホールドモードに入っていることが分かりました。今のところ、その原因は不明。火星探査機「のぞみ」の時といい、さすがに惑星探査は一筋縄ではないかない。
これまでの JAXA の会見の内容をまとめると、ひとまずハウスキーピングデータ(探査機を保護するシステムの稼動状態を記録したデータ)を取得して探査機の状態を把握、それに現在の軌道を特定することが目標。低利得アンテナを使用しているのでテレメトリの取得も時間がかかりますし、軌道の測定もまた同様。軌道に関しても当初の予定とは違う機動に乗っている可能性が濃厚のようです。8日の昼ごろまでに探査機の状態と軌道を決定できればと考えているようです。
セーフホールドモードによるスピンの周期は10分で1回転している状態。中利得アンテナはある程度地球を向いていないと通信ができませんので、10分の間に40秒ほどしかその状態を保てないとのこと。セーフホールドモードからの回復よりも、低利得アンテナを使ってのテレメトリ取得を優先しているようです。
ともかく、コマンドは受け付けているし、通信もできるので生きているのは確か。何とか回復して欲しいところですね。
深夜までの仕事明けで、休みだからと調子こいて昼間で寝ていたら、窓から差し込む日光に背中を焼かれて惰眠から追い出された件について。今日は妙に暖かったです。というか暑かった。
ところで、明日は「あかつき」がいよいよ金星周回軌道に投入されます。「さてらいこ.jp」さんの方で詳しい解説があるので紹介。→ さてらいこ.jp: 金星探査機「あかつき」、周回軌道投入への挑戦 -
「あかつき」に取り付けられているバランスウェイトには、多くのファンから送られたメッセージが刻まれています。私の描いたイラストも載っています。ちっさいプリントですがw → 匿名100名募集! ミク絵を金星探査機に貼りませんか? - PukiWiki -
日本は過去に火星探査機「のぞみ」を投入しましたが、推進剤や通信系などのトラブルにより、火星を目前にしながらたどり着けませんでした。「あかつき」の金星探査はその雪辱戦ということになりますね。