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前回に続いて映画『おおかみこどもの雨と雪』感想。今回は Twitter 等で見つけた感想を交えながら。
前回の感想では書きませんでしたが、本作は全体を通して努めて冷静な描写で作られていて、それほど強いカタルシスをもたらすシーンはあまりありません。『サマーウォーズ』のような緩急豊かな展開を期待していると肩透かしを食うかも知れません。「ゆるやかな暖かさをゆっくり味わう」のが楽しめる人でないと低評価になるのではないかと見ています。
さて、今回も一応ネタバレ含みなのでご容赦を願います。
まずはこちらのツイートから。
RT @makotoyukimura: おおかみこども感想2。同じく二児の父である友達と一緒に観たんですが、なんでしょう?映画館からの帰り道、二人とも何故かうちひしがれてました(笑)。ションボリしちゃった。父として親として、強く作用する何かがあの映画にありました。それが何 ...
— 漆沢貴之さん (@urushizawa_t) 7月 24, 2012
真相は本人の心のみぞ知るですが、あえて想像すると花の母親っぷりがあまりに神すぎたんでしょうか。「自分の妻はあそこまでできた人間じゃない」と(笑)。あるいは「もしかすると自分の知らないところで妻にも苦労させていたのではないか」という逡巡がションボリの正体なのでしょうか。それとも、劇中で父親が不在にもかかわらず積極的に子育てに励む花の姿を見て、「もし自分がいなくなっても家族はあのように頑張ってくれるだろうか?」という不安を無意識に抱いたんでしょうか。色々想像が尽きませんね。
劇中は確かに父親不在で子育てが進みましたが、登場人物の中には「父性」を担う立場のキャラクターがいました。花に農業を教える韮崎さんがその人なのですが、あれはまさに父性の塊。本作を観た人はほぼ同様の感想を持つのではないかと思います。
いつも笑みを絶やさない花に対して韮崎さんは事あるごとに「笑うな」といいます。これは、人から思われている以上に感情的であるにもかかわらずその感情を隠そうとするという、男性的な性格をよく描写してますね。それこそ典型的な照れ隠しかも知れません。
最後にこの記事を紹介しておきます。
超映画批評「おおかみこどもの雨と雪」40点(100点満点中)
http://movie.maeda-y.com/movie/01698.htm
この記事はすごい。あちこちに「オタク的なものに対する悪意」がにじみ出ています。「おおかみこどもが目をウルウルさせて猫耳を出したり、そういったところがとにかく気持ち悪いというのである」とか。狼だから「猫耳」じゃないだろう。というツッコミはさておいて…。
そういえば、『サマーウォーズ』でも獣耳キャラがいましたが、獣耳をスタジオ地図作品のお約束にしてしまうのもいいかも知れませんね(笑)。
件の記事では「作家のタッチと、やりたいテーマがかみあっていない」と評価していますが、「人狼」というファンタジー性を取り除いてしまうと実写でやっても通用しそうなテーマであることは確かです。オタク的なものに対する悪意のある人が見ると、このファンタジー性が目について仕方ないのかも知れませんね。
「音楽が流れっ放しの恋愛パートもわざとらしい」という件ですが、物語の主軸は決して恋愛ではないので、あれでいいのではと思います。恋愛を手放しに肯定しておけば、その後の展開が活きるのではないでしょうか。それにしても、「恋愛をやたらと美化、純化したがるのはオタクな人たちの特徴」といいますが、恋愛観の持ち方でオタク性が診断されてはたまりません。オタクというのは「自分の好きなものがあり、それに関連している他のものについては興味が持てないと見向かない」人間のことですよ。
本日は映画『おおかみこどもの雨と雪』感想。ネタバレ含みなのでご容赦を願います。でもネタ知ってたほうが映画は楽しめるってばっちゃが言ってたよ! いや、もちろん自己責任でどうぞ。
本作は主人公の花が“おおかみおとこ”と愛し合い、二人の子供をもうけるところから始まります。すなわち細田守監督の前作『サマーウォーズ』が「結婚前」を描いたのに対して「結婚後」を描いた作品ですが、これを「ジブリ系のやらない一歩先を描いた」と評価する向きがありました。
昨今の作品にしては珍しく、親の子離れ・子の親離れまで組み込んであるのが好感。ジブリ系のやらない一歩先を丹念に描ききったのも、丁寧な組み立てあったればこそで、成る程、こりゃおっさんクラスタが手放しで絶賛するのも頷けるわ!と。難点は独り者にゃ少々辛いかなというぐらいか、ぐぬぬ
— 蝉丸P/西日本さん (@semimaruP) 7月 23, 2012
序盤のハイライトはおおかみおとこと花のラブシーンですが、その時は何とおおかみおとこがおおかみの姿である…! 「そのシーンで何かに目覚めた人が出たらどうするの((((;゚Д゚)))))」と心配する変態が私だけであることを祈る。
さて、子供ができてこれから…というところで父である“おおかみおとこ”が突然の死に見舞われ、物語が動き始めます。
すなわち、花は女手ひとつで二人の赤ん坊、雨と雪を育てることになるわけですが。「どうかするとすぐおおかみに変身する」子供二人を抱えてよくやったものです。何しろ“おおかみこども”だから、病気になっても医者に見せるわけに行かず。あれはリアルでやったら親か子のどちらかが死んでてもおかしくないぞ、と冷や冷やしながら前半を観ていました。
子供を隠しながら生活する花は不審感を持たれたようで、「子供を見せなさい」と自治体職員らしき人物が訪ねてくるシーンがありました。花は強引にそれを断りますが、その時に職員が「虐待やネグレクトを疑われてもおかしくないですよ!」という台詞を口にします。実際、花の性格が性格だったら、虐待に至ってもおかしくない状況。そういう意味でも「死んでてもおかしくないぞ」です。
この辺りはアニメならではの演出・ファンタジー性ということで受け入れられるかも知れませんが、ひょっとするとリアリティが失われて冷める観客もいるのではないかとも思います。でもこのファンタジー性がないと後半が活きてきませんねぇ…
ですが、子育てのバタバタは自分の子供時代や子育て経験を思い出して懐かしむ人も多そうです。ちなみに、雪が何かリアクションを見せるたびに後ろの席でクスクス笑うおばさまがいらっしゃったのですが。何度もクスクス言っててけっこう鬱陶しかったです(笑)。まぁ楽しめていたのなら何よりですね。
後半は、子供たちが「人間か、おおかみか」どちらでも選べるようにと田舎での生活に移る所が描かれます。
人目を避けて生活するはずが、次第に地元の人達との交流ができていく、肯定的な描写で一安心。
雪が小学校に入ることで後半が本格的に動きますが、この小学校でのエピソードも親近感があるものが多くて秀逸ではないかと思います。「あるある」みたいな反応したくなるところもあるのではないかと。
この物語は雪と雨の二人の動きが描かれますが、「人前でおおかみにならない」約束を破って、泣きながら母に謝るシーンは雪のシナリオのハイライトとの一つと言えますね。このシーンもそうですが描かれているのはとにかく日常どこかにきっとある光景です。
雪は人間として生き、雨はおおかみとして生きる決断をするという、立場の違いが明確になり、二人はケンカまでしますが、ここからが「親離れ」の始まり。
雨は嵐の中、母の花に何も告げず家を出ていきますが、この雨の行動には疑問があります。
「嵐の中を出ていけば、自分を追ってくる母が危険にさらされる」ことが分からないようなキャラクターだとは思えないので、不思議なのです。彼がどうしてわざわざ嵐の中を出ていったのか。
結局のところ、この別れを境に雨は人との接触を絶っておおかみとして生きていくことになりますが、花の元を去ろうとする雨に花は「私、まだあなたに何もしてあげてない」と叫びます。
まさに母の台詞だなぁ…と感じ入りました。相手が男の子だから余計にそう感じるのかも知れません。それでも黙って立ち去る雨の行動も、やっぱり男の子という感じです。
ビジュアル面でも色々書けることはありますが、まぁこれは「観れば分かるだろう」ということで割愛(訳:書き疲れた)。
相変わらずチマチマといろいろ描いてます。途中までを「描いてみた」やってみましたよ。
前回のリンちゃんと同じくスク水ですか。いや一貫性はありますが。
背景が教室内なので、以下のように LightWave で 3D 素材を配置してテンプレートに使います。
CLIP STUDIO PAINT PRO でも 3D 素材は扱えますが、正直言ってオペレーションがやりづらいので、LightWave が使えるならそっちを使ったほうがずっといいですね。
鬼子さんの漫画の方もチマチマと。次回のカットを一部載せてみます。鬼子さんじゃなくて申し訳ないですが。